リスニング力を上げるためにシャドーイングやディクテーションがあるけど、どっちが効果的なんだろう、初級者は順番的にどちらからやればいいのかな。

今回はこのような疑問にお答えします。

本記事の内容

・シャドーイングの前にディクテーションすると効果倍増する
・ディクテーションはいつまでやるべき?正しいやめ時・レベル

この記事を読めば、リスニングを伸ばすための具体的な2つのトレーニング(シャドーイング+ディクテーション)とかかる時間がわかります。3分ほどお付き合いください。

シャドーイングのやり方や「1回にどれくらいやれば良いの?」という方は【効果絶大♪】シャドーイングは「1日2回」が理想的な理由をどうぞ。

【順番あってる?】初級者はシャドーイングの前にディクテーションすると効果倍増する

シャドーイングとディクテーションは目的が全く違う

まずは二つのトレーニングのやり方と目的をざっくりまとめました。というのは、何事もそうですが、目的をしっかりしないとトレーニング効果が得られないからです。

シャドーイング:聴こえた音のすぐ後ろを影のようについて音読する
 目的 すぐ後ろをついていくことで発音や抑揚、表現などを身につける

ディクテーション:聴こえた音をそのまま書き起こす
 目的 現時点で聴こえている音と聴こえない音を区別

2つともリスニング力アップに効果のある学習法ですが、実は目的が全然違うのです。 

正しい順番は①ディクテーション+②シャドーイング

上記のことからわかるように、この2つのトレーニング、どちらを先にすべきかはこれで明らかですね。

① まずはディクテーションをして聴こえる音&聴こえない音を区別

② 次に①で聴こえなかった音をモデル音声の後に続いてシャドーイング、ひたすら反復

シャドーイングしているけどリスニングが全然伸びません。。。という相談をよく聞きますが、それは上記のような目的を意識せずに「ただやっているだけ」のことが多くあります。

 参考 ⇨ 「効果なし」のシャドーイングにある共通点3つ

初級者がディクテーション+シャドーイングやるのに最高の教材

スコアが上がっていない人は「教材が難しすぎる」傾向にあります。TOEICを初めて受ける初級の人はいきなりTOEIC教材よりまずは英検教材からするのがオススメ。

英検3級、または準2級レベル / TOEIC Part3

初級者がシャドーイングする場合はあまり無理せずに、敢えて教材レベルを1〜2ランク下げるべきです。まずはフォームが大事。

「少し易しめで、長すぎない英文量」が基本です。いきなり海外ドラマや映画、TEDなどは手を出してはいけません。。。

TOEIC PartⅢ 例題

M: Excuse me. I want to print some documents out but it seems the printer isn’t working.
W: I’m afraid but all the equipment is currently under maintenance. You could go to the academic office and the staff will help you.
M: OK. Do I need to bring a copy card with me?
W: Yes. And be careful, you’ll also be required to show your student card.

これくらいの分量なら反復やりやすいし、あまり難しい語彙も出てこないのでオススメ。まだついていけない・口が回らないというからは英検3級リスニング問題まで戻ると良いですね。

ディクテーションはいつまでやるべき?正しいやめ時・レベル

一般的には、英語中級者、TOEICリスニング400点越え、または英検準1級レベルまではディクテーションをやるべきでしょう。これ以上のレベルになると、多くの学習者がシャドーイング一本に切り替え始めます。すでに聴こえている部分と聞こえていない部分がディクテーションせずにわかるからですね。

それならその時間全てをシャドーイングに当てた方がいいかなと思える時がきます。

【初級者向け順番】ディクテーション→シャドーイングのやり方

ざっくりと以下のような感じです。目安は20〜30分くらい。青がディクテーション、赤がシャドーイングです。

① まずは英文全体の内容を聴いて大まかな内容を理解

② ノートに1文ずつディクテーション。リピート機能があるアプリやボイスレコーダーがオススメ

③ 各文5回ずつ聞いて即答え合わせ。聞こえなかった箇所は赤ペンで書き込む

④ 聞こえなかった箇所や文法・語彙・音の変化などを確認

⑤ テキスト見ながらシャドーイング(聞こえなかった箇所を意識)

⑥ テキストなしでシャドーイング

シャドーイングしてもリスニングスコアが上がりませんという人は、上記①〜④をしてからシャドーイングすれば効果は必ず出てきます。

シャドーイングの前に「何が聴こえていないか」「なぜ聴こえていないか」がはっきりわかるからです。

シャドー効果が感じられるまではおよそ3ヶ月

初級者の多くはすぐに結果を求め過ぎます。1ヶ月間毎日頑張ってもなかなか結果が出ないのがシャドーイング。でも内部では確実に上達が起こっています。

芽が出るまではおよそ3ヶ月はかかると思っておいてください。目に見えるまで時間がかかるディクテーション+シャドーイングですが、目に見えないところでしっかりと根を張り、数ヶ月後にははっきりと自分で伸びを感じられます。

まとめ|ディクテーションとシャドーイングの掛け算♪

 

今回の記事内容を3行でまとめます。

初級者向け

・ディクテーション→シャドーイングの順番で効果大
・シャドーイング教材は「少し易しめで、程よい英文量」(英検教材→TOEIC Part3)
・1回20〜30分。シャドーイング前に「聴こえなかった音」を明確に

リスニングはやったらやった分だけ上達する・スコアアップする技能ですが、それは「正しいやり方」で努力をしたときだけ。間違った方法でやったり目的を意識しないまま「ただやっているだけ」の状態ではもちろん効果は上がりません。

初級者の方は今回紹介した2つのトレーニングを「ディクテーション→シャドーイング」の順番で取り組んでください。1ヶ月で効果を感じ始め、3ヶ月も続けければスコアアップしていることは間違いないです♪